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「風呂キャンセル」卒業宣言!お風呂で人生“ととのう”話

湯気の向こうにあるのは、心のリセットボタン。
サウナで“ととのう”のもいいけれど、
一日の終わりにお湯に身を委ねる時間は、
自分を取り戻す小さな哲学かもしれません。
「風呂キャンセル」派も、きっと入りたくなる。
♨️お風呂の奥深い世界へようこそ♨️

1.お風呂の歴史 ―「ただの習慣」ではなかった!

1-1 日本の入浴史

「今日、疲れたしお風呂やめとこ…」
そんな“風呂キャンセル”をつぶやく夜、ありますよね。
でも実は、お風呂って日本人の生活と文化を支えてきた“スゴい習慣”なんです。

日本のお風呂の歴史をたどると、最初は “沐浴(もくよく)” と呼ばれる宗教的な行為でした。
仏教の伝来とともに、寺院に「風呂堂」が設けられ、修行僧が身を清める場所だったのです。
やがて平安時代、貴族たちが蒸気を楽しむ “蒸し風呂” を嗜み、鎌倉~室町時代には庶民にも広まりました。

江戸時代になると、銭湯が登場します。当時の江戸は人口100万人超。
狭い長屋に住む人々にとって銭湯は “コミュニケーションの場” でした。
「風呂屋で顔を合わせる=人とのつながりを温める場所」でもあったのです。
湯気の向こうで、隣の人と笑い合う——それはまさに “日本流の社交場” でした。

お風呂の歴史を振り返ると、単なる“清潔を保つ行為”ではなく、
 「人と人をつなぐ」・「心を整える」・「文化を形づくる」 存在だったことがわかります。

1-2 世界との比較

ちなみに、「お風呂文化」は日本だけのものではありません。
世界を見渡すと、国や気候、宗教によって“入浴の意味”は大きく異なります。

たとえば古代ローマでは、「テルマエ」と呼ばれる巨大な公衆浴場がありました。
当時のローマ市民にとって風呂は、ただ体を洗う場所ではなく、政治・商談・社交・娯楽の場でもありました。浴場の中に図書館やジム、レストランまで備えられていたほどです。
まさに “ローマ版コミュニティセンター”。 入浴という行為が、人生の中心にあったのです。

一方、中東では「ハマム(トルコ風呂)」が有名です。イスラム教では清潔がとても重んじられ、
祈りの前に身体を清める“礼拝前洗浄”が重要な宗教的行為とされています。
ハマムはその延長にあるもので、ただの入浴ではなく「心と体を清める神聖な時間」として受け継がれています。

北欧では、サウナ文化が根づいています。フィンランドには人口よりもサウナの数が多いといわれ、家族や友人、時にはビジネスの相手ともサウナで語り合うことがあるそうです。
面白いのは、「裸で上下関係なく話す」ことが信頼を深める文化として定着している点。
温かい空間で心を開き、人間関係を深める。
これは、日本の“銭湯での井戸端会議”にも通じる感覚ですね。

このように世界各地で入浴文化は形を変えながらも、
「人と人をつなぐ」「心を整える」「生きる力を取り戻す」という共通点を持っています。
つまり、お風呂はどの国でも “癒し”と“コミュニケーション” の象徴なのです。

1-3 日本文化の独自性

 そして日本は、そんな多様な文化の中でも、「清潔」と「癒し」の両方を極めた珍しい国。 

家に個別の浴槽があり、毎日湯船につかる習慣を持つ国は世界でも少数派です。
それは、気候の湿度や四季の移ろい、そしてて“お湯に心を込める”という繊細な感性が
日本人の生活の中に根づいているからかもしれません。

1-4 クイズで学ぶ!世界のお風呂トリビア

クイズで学ぶ!世界のお風呂トリビア
ここで少し息抜き。
せっかくなので、世界のお風呂文化について“入浴トリビアクイズ”で旅してみましょう!
あなたはいくつ正解できるでしょうか?

Q1:世界で最もサウナが多い国はどこ?

A. 日本
B. フィンランド
C. アメリカ

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答え:B. フィンランド

👉 正解はBのフィンランド!
なんと人口約550万人に対して、サウナの数は約200万室。
「一家に一台」どころか、「1人に1サウナ」と言われるほどです。
家族の団らんも、友人との語らいも、フィンランドではサウナが中心。
“ととのう”という言葉のルーツもここから来ています。

Q2:「ハマム(Hamam)」と呼ばれるお風呂文化があるのはどの国?

A. イタリア
B. トルコ
C. インド

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答え:B. トルコ

👉 正解はBのトルコ。
ハマムはイスラム文化の中で発展した「蒸し風呂」。
天井から差し込む光と大理石の床が幻想的で、
体を洗うというより“心を清める”儀式に近いものです。
「清める=整える」という感覚は、現代のサウナにも通じますね。

Q3:古代ローマの浴場「テルマエ」は、どんな場所だったでしょう?

A. 神聖な宗教施設
B. 医療のための施設
C. 社交・娯楽の複合空間

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答え:C. 社交・娯楽の複合空間

👉 正解はC!
テルマエは“ローマ版スーパー銭湯”のような存在。
運動場や図書館、レストランまで併設され、
人々が仕事の合間に集い、語り、くつろぐ場所でした。
「風呂=つながりの場」という価値観は、実は日本よりも昔からあったのです。

Q4:日本のお風呂文化の特徴として“世界的に珍しい”点はどれ?

A. 家ごとに浴槽がある
B. 塩を入れて入る
C. 洋服のまま入る

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答え:A. 家ごとに浴槽がある

👉 正解はA!
日本では多くの家庭にお風呂があり、毎日湯船につかる習慣がありますが、
これは世界的に見るととても特別なこと。
多くの国では、バスタブがあっても「週末だけ」や「冬だけ」しか使いません。
日本人が“お湯に浸かって癒やされる文化”を持っていること自体が、
実は世界から見ると“贅沢な習慣”なのです。

2.サウナブーム到来!“ととのう”はなぜ心地いい?

2.近年、社会現象となっている「サウナブーム」

SNSで「#ととのった」「#サウナー」などの投稿を目にすることも増えましたね。

ではなぜ、今サウナがここまで人気なのでしょうか?
実は “科学的にも理にかなった癒し” だからです。

サウナ→水風呂→外気浴、という温冷交代浴を繰り返すことで、
血管が拡張と収縮を繰り返し、自律神経がリセットされる。
これが“ととのう”感覚の正体。
つまり、サウナは「心と身体のバランス調整装置」なのです。

また、現代のサウナには “ストレス社会へのアンチテーゼ” 的な要素もあります。
スマホを持ち込めない、誰にも邪魔されない、静かな時間。
情報があふれる時代だからこそ、 “何もしない時間” が贅沢なのです。

学生の皆さんにとっても、勉強やアルバイト、就職活動など、
「脳をずっと使いっぱなし」の日々が続くと思います。
そんなときこそ、サウナで 「何も考えない時間」 を持つことが、
思考をクリアにし、前向きな気持ちを取り戻すヒントになります。

3.風呂キャンセル界隈?お風呂は“めんどくさい”を超える体験!

3-1 風呂キャンセル界隈?お風呂は“めんどくさい”を超える体験!

SNSでは「#風呂キャンセル界隈」という言葉も流行中。

 “お風呂入りたいけど入れない人たち” を指す、ちょっとユーモラスな言葉です。

たしかに、仕事や勉強で疲れていると「シャワーだけでいいや」と思う気持ち、よくわかります。
でも、その “ひと手間” をかけるかどうかが、翌日の調子を左右します。

お風呂に入ると、体温が一時的に上がった後に下がることで、深い睡眠に入りやすくなります。
また、湯船につかると「浮力」で体重が10分の1ほどに感じられ、
筋肉の緊張がゆるみ、血流が良くなります。
まるで身体が「リセット」ボタンを押すようなものです。

さらに、入浴は「自分の時間を取り戻す儀式」でもあります。
湯気の中で今日一日を振り返り、明日への気持ちを整える。
それは、忙しい現代人にとって “最高のセルフケア” です。

3-2 そして、ちょっとした工夫で「風呂時間」は“楽しみの時間”にも変わります!

✓ アロマバスソルトで香りを楽しむ
✿ ✿ ✿ ──────────────────────────
✓ 音楽を流してリラックス
✿ ✿ ✿ ──────────────────────────
✓ 防水タブレットで映画を観る
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✓ 照明を落としてキャンドル風呂にする
✿ ✿ ✿ ──────────────────────────

お風呂は「疲れを取る場所」から「自分を癒す空間」へと進化しています。
「お風呂めんどくさい」から「お風呂入りたい」に変わる日が、きっと来ます。

3-3 とはいえ、「毎日湯船に浸かるのはちょっと大変…」という人も多いですよね…

忙しい学生生活の中では、帰宅が遅くなったり、朝シャワーだけで済ませたりすることもあるでしょう。
実は、 “シャワーだけ”でも十分に効果的な入浴法 があるんです。

まず、シャワーでも「温度」と「当て方」を工夫すれば、リラックスや疲労回復の効果を高めることができます。
おすすめはぬるめの38〜40℃。
熱すぎるお湯は交感神経を刺激して目が冴えてしまうので、寝る前なら「少しぬるいかな」と感じる温度がベストです。

そして、シャワーの当て方にもコツがあります。
たとえば、首の後ろ・肩甲骨の間・ふくらはぎなど、筋肉が集まる部分にゆっくり当てると、
血行が良くなり、まるで軽いマッサージのような効果が得られます。
「温かいお湯を“動かす”ことで疲れを流す」イメージです。

また、朝シャワー派の人には「交代浴」もおすすめ。
少し熱め(42℃程度)のシャワーを30秒ほど浴びたあと、
冷たい水を10秒ほど当てる——これを3回繰り返すだけで、
自律神経が目覚めて頭がスッキリします。
朝の集中力アップや気持ちの切り替えにもぴったりです。

さらに、“香り”を取り入れるとシャワー時間がぐっと特別になります。
アロマオイルを1〜2滴タオルに垂らして浴室に置いたり、
好きな香りのボディソープを選んだりするだけでも、
脳がリラックスモードに切り替わります。
五感を使って「整う時間」をつくることが大切です。

最近では、シャワーヘッドも進化しています。
「ミストタイプ」や「マイクロバブル機能付き」など、
少ないお湯でも温まりやすく、肌への刺激がやさしいものもあります。
節水しながら心地よさを高められるので、 学生の一人暮らしにもおすすめです。 

つまり、“シャワー=手抜き”ではなく、“工夫次第で立派なセルフケア”。
湯船に浸かる時間がなくても、「少し温度を意識する」「当て方を変える」「香りを楽しむ」だけで、
体も心もちゃんとリセットできます。

大切なのは、入浴の形式ではなく、「自分をいたわる時間を持つ」こと。
5分でも、10分でも、自分の体に“お疲れさま”と声をかけるような習慣が、
健康にも前向きな気持ちにもつながります。

お風呂に入る日も、シャワーで済ませる日も、どちらも“自分を大切にする選択”。
忙しい毎日の中で、自分に合ったリラックス方法を見つけていくことが、
現代の“ととのい方”なのかもしれませんね。

4.訪問入浴を行うアサヒサンクリーンが伝えたい“入浴の力”

ここまで、お風呂の楽しみ方をお伝えしてきましたが、

アサヒサンクリーンは、 もうひとつの「お風呂の価値」を大切にしています。 

それが、 “入浴がもたらす人の尊厳” です。

私たちの事業である訪問入浴サービスは、
病気や障がいなどで自宅の浴槽に入れない方のもとへ、
専用の入浴車で伺い、その場でお風呂を提供するサービスです。

多くの方が 「久しぶりに湯船につかれた」 と涙を流されます。
湯の温かさに包まれた瞬間、表情がやわらぎ、笑顔が戻る——
その姿を見るたびに、「お風呂は人の心を洗うもの」だと実感します。

入浴には、身体の清潔を保つだけでなく、
「生きる力」を取り戻す不思議な力があります。
それはどんな最新技術でも代えられない、“人の手と心”によるケアです。

私たちが訪問入浴で伝えたいのは、
「お風呂に入ることは、生きることそのもの」ということ。

だからこそ、皆さんにも “お風呂を大切にする人生” を歩んでほしいと思います。
自分の身体をいたわり、人のぬくもりを感じ、日々をリセットする時間を持つ。
それは、社会に出てからもきっとあなたを支えてくれる習慣になるはずです。

5.まとめ ―「お風呂」はあなたの人生を温めるスイッチ

サウナの“ととのう”も、風呂キャンセル界隈の“葛藤”も、
根底にあるのは「どう生きるか」「どう自分を大切にするか」という問い。

お風呂とは、実は“生き方の縮図”なのです。

もし今日、あなたが「お風呂やめようかな」と思ったら、
この言葉を思い出してください。
「湯船に浸かる5分が、明日の自分を変える。」

そして、そのお風呂のチカラを、私たちは“訪問入浴”というかたちで、
誰もが味わえるように届け続けています。

あなたの「お風呂時間」が、心も体も温める時間になりますように。

6.最後に

 アサヒサンクリーンは、「お風呂で人を幸せにする」会社です。 

あなたがこのコラムを読んで、“入浴”を少し違う角度から見つめ直してくれたなら嬉しいです。
そしていつか、「入浴を支える仕事」に興味を持ってもらえたら——
その時こそ、私たちと“ととのう”瞬間かもしれません。

私たちは新しい仲間求めています。